昭和二十年四月十六日

 

大本營發表(昭和二十年四月十六日十六時)  

一、沖繩本島南部の敵は我反撃に依り大なる打撃を受けたるも、更に鋭意攻勢を準備中なるものの如し、所在の我部隊は引續き好機に乗ずる砲撃、挺進斬込等に依り敵の攻撃準備を破摧しつつあり、 
  同方面に於て四月十二日以降十五日迄に敵に與へたる損害中判明せるもの約一七〇〇人なり
  本部半島方面の戰鬪亦逐次熾烈化しつつあり

二、我航空部隊は其の後引續き沖繩本島周邊の敵艦船竝に機動部隊を猛攻中にして四月十二日以降の攻撃に於て我方の収めたる戰果中現在迄に判明せるもの次の如し

撃沈



航空母艦
巡洋艦
巡洋艦若は輸送船
驅逐艦
輸送船
艦種不詳
一隻
篋碁埆
一隻
一隻
一隻
一隻
     
撃破
戰艦
艦種不詳
篋碁埆
十三隻

 

  

 


 

 

大本營發表(昭和二十年四月十六日十六時)  

昨四月十五日二十二時三十分頃より約二時間三十分に亘りB29約二百機主として京濱西南部に來襲せり
右の無差別爆撃に依り市街地に相當の火災發生せるも十六日五時頃迄に概ね鎭火せり
我制空部隊の収めたる戰果中現在迄に判明せるもの次の如し

撃墜 五十五機
損害を與へたるもの 五十機以上

 

 
  

大本營發表(昭和二十年四月十六日十八時)  

其の後の調査により昨四月十五日夜の京濱西南部來襲敵機に對する撃墜機數は更に増加し七十機と判明せり 

 


4月12日第三十二軍はアメリカ軍上陸以来初めての総攻撃を夜襲で実行したが、集中砲火により失敗した。

12日菊水二号作戦、陸軍第二次航空総攻撃発動。海軍61機(他に桜花搭載一式陸攻8機)、陸軍53機が特攻出撃、通常攻撃と合わせ、戦艦アイダホ、テネシー、駆逐艦バーディー、ジェラース、キャッシンヤング、護衛駆逐艦リッドル、ロール、ウォルター・C・ウォン、ホワイトハースト、敷設駆逐艦リンゼイ、掃海艇グラディエーターが損傷したほか、桜花の攻撃により駆逐艦マンナート・L・エイブル沈没。駆逐艦スタンリー、掃海駆逐艦ジェファーズが損傷。

13日海軍28機、陸軍18機が特攻出撃、護衛駆逐艦コノリー損傷。

4月15日マリアナを出撃したB29 337機中303機が第一目標東京に投弾。第20空軍は13機を失った(内2機は硫黄島で着陸失敗)ほか、大破3機、中小破44機の被害を蒙った。

 

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