大本營發表(昭和十九年十月六日十五時)
一、パラオ諸島方面現在の戰況次の如しペリリュー島の我部隊は同島中央高地帶及北部地區並にグアドブス島に於て優勢なる敵の反復攻撃に對し其の都度大損害を與へて之を陣前に撃退すると共に果敢なる挺進斬込により敵を震駭せしめつつありアンガウル島の我部隊は同島西北部高地附近に於て寡兵克く優勢なる敵に對し勇戰力鬪中なり
パラオ諸島の陸軍部隊指揮官は陸軍中将井上貞衛にして海軍部隊指揮官は海軍中将伊藤賢三なり
二、九月十五日敵上陸以来ペリリュー島及同島周邊に於て之に與へたる損害中現在迄に判明せるもの次の如し
兵員 |
殺傷一萬八千名以上(海上を含まず) | |
戰車 |
炎上又は擱坐百九十輛以上 | |
火砲 |
鹵獲又は破壊十二門 | |
艦船 |
轟沈 巡洋艦一隻、驅逐艦二隻、潜水艦一隻、掃海艇一隻、艦種不詳一隻 撃沈 潜水艦一隻、掃海艇一隻、艦種不詳二隻、上陸用舟艇六十二隻 炎上 輸送船四隻 撃破 上陸用大型舟艇二隻 | |
飛行機 |
撃墜 二十七機(内不確實五機) 撃破 七機 | |
其の他 |
鹵獲又は破壊兵器弾薬糧秣等多數 | |